物づくりに共通したこととして、制作の前に図面を書く必要があります。
図面の目的は、正確な寸法と材料を記載知ることで、実際の制作での失敗をなくすことです。
さらに、設計者と制作者が異なる場合は、設計者の意図を制作者に伝える目的もあります。
家具をつくる場合も設計図が必要です。
設計図は縮尺が荒いため、そのままでは制作に使えません。
制作の前には施工図を描く必要があります。
家具の図面にも種類があり、設計事務所などが作成する設計図と、
制作者のために書かれる施工図があります。

家具図とは

家具が計画されてから、実際に制作されるまでには、いくつかの工程があります。
建築物の造り付けの家具図は設計事務所によって書かれることが多く、
1/20程度の縮尺の設計図が書かれます。
建築物は設計図により見積りがなされ、工事費が決められます。
家具図も例外ではなく、設計段階では見積りで必要な程度の図面が書かれます。
設計が本決まりとなり、家具の受注が決まってから始めて施工図が書かれます。
施工図は見積りのためではなく、実際につくるために書かれます。
縮尺は1/10から原寸までと、大きなものになります。
家具図は必ずしも職人が書くとは限らず、専門の作図者が書く場合もあります。
家具図は工程をよく理解して書くことが大切です。
材料の名称は実際の名称を用い、寸法はミリ単位で正確に書く必要があります。
家具図は単に制作に役立つだけでなく、実際に家具を使う利用者が使いやすい設計がなされていなければなりません。
せっかく家具をつくっても、利用者の役に立たなければ無駄になります。

家具図の種類

制作段階での家具図は、実際にその図面を見てつくることができる程度の正確さが要求されます。
図面の種類としては、平面図、正面図、側面図、断面図、詳細図があります。
他に仕様を表す仕様書や仕上げ表が必要となる場合もあります。
仕様書は平面図等では伝えられない内容を、文書で伝えるためのものです。
家具は納まりが大切です。
部材と部材が重なり合うことなく、ピッタリと制作されるような作図をする必要があります。
作図にはある程度の年季が必要です。
制作者以外の人間が家具を理解するためには、実際につくっている現場を見る必要があります。
現代では、作図作業を手書きで行うことは、スケッチの段階を除いてはありません。
作図作業はパソコン上で作図する、CADソフトにより書かれます。

代表的なCADソフトとしては、AutoCADやJW-CADがあります。
AutoCADは公共工事や大手ゼネコンで使われ、
JW-CADはフリーソフトのため、民間で幅広く使われています。
家具図の納品では、先方が使っているCADの種類を知り、図面形式を合わせる必要があります。

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