施工図は、腕の良い技術者が少なく、依頼する場合は一定の配慮をする必要があります。
依頼する場合のポイントとしては、その技術者の得意分野を把握しておくこと、
納期に余裕を持たせること、代金の額、支払期日、支払い方法について、
一定の配慮をすることが挙げられます。
初めて依頼する場合は、参考となる過去の同等物件の図面を用意すると共に、
納品の図面形式や、グレードについても指示する必要があります。
設計図で特に注意してほしい点も話しておく必要があります。

依頼先の施工図会社の得意分野を知っておこう

施工図を依頼する場合は、依頼する会社の得意分野を知っておく必要があります。
工事が多くの分野に分かれているのと同じく、施工図の技術者も、得意とする分野を持っています。
躯体図や配筋図を得意とする者、家具や造作を得意とする者、建具を専門とする者などがいます。
依頼する場合は、その工事分野の図面を依頼するのかを明確にし、
依頼する会社に指示する必要があります。

CADでの作図においては、設計図のデータが使えるかどうかも重要なところです。
設計図のCADデータが使えれば、作図作業の効率が上がります。
CADデータを入手できない場合は、作図期間が長くなります。
ファイル形式は標準的な、オートキャドやJW-CADが使えるかどうかや、
メールでの図面のやり取りが可能かどうかも事前の打合せが必要です。
使用する材料や商品は品番までを明確にし、作図において食い違いをなくす必要があります。
決まっていない部分がある場合でも、一定の商品を指定することで、相互の食い違いをなくせます。

施工図が必要なタイミングに間に合うこと

設計が終わり、確認申請が下りると現場が始まるまでの期間は短いのが一般的です。
依頼するタイミングは、早い方が良く、詳細が定まらない段階でも、
依頼の一報を入れておくことで、技術者の手配がスムーズに進みます。

現場での施工には施工図が必要で、図面の作成には一定の期間がかかります。
その期間を短縮することは難しく、発注時期を早めることで対処する必要があります。
変更は無いのがベストですが、現場での変更は付き物です。
変更があった場合は早期に連絡することで、技術屋の対応も容易になります。
図面が進んでからの変更は、難しくなる場合があります。
代金に関しては始めに明確にする必要があります。
支払い方法や支払い期日も明確に決め、相互に食い違いのないようにすることが大切です。
図面の作成は契約の締結により始められます。
契約には最低でも、成果品の種類、作図期間と納期、代金の額の記載が必要です。
途中で契約解除をする場合の取り決めも、契約において決めておく必要があります。